ITコラム

Starlinkを会社で使うなら、直販とキャリア経由のどちらがいいか

2026.10.15

「Starlinkは個人向けなら月7,000円くらいだけど、法人向けは月4万円もする」。こう聞いて、会社での導入を諦めた方がいます。

これは半分正しくて、半分違います。Starlinkの公式サイトから直接申し込むビジネスプランは、個人向けとほぼ同じ月額から始められます。高いのは、通信キャリア経由の「パッケージ」です。

当社は自社の事務所でもStarlinkを使っており、規約と料金を読み込んだ上で、プランの見直しをしました。その整理をそのまま書きます。

まず、個人向けプランは会社では使えません

Starlinkの「サービスプランの説明」には、ホームプランについて「ビジネス用またはエンタープライズ用としてご利用いただくことはできません」と書かれています。この一文は2025年後半以降に明文化されたもので、それ以前は曖昧でした。

違反したからといって、すぐに止められるわけではありません。ただ、Starlink側の判断で速度を下げたり、プラン変更を求められたりする可能性はあります。何より、お客様にStarlinkを提案する会社として、グレーな使い方を自分がしているわけにはいかないので、当社はビジネスプランへ切り替えることにしました。

直販のビジネスプランは、月額7,075円から

執筆時点(2026年9月調べ)の、Starlink公式サイトの料金です。

プラン月額(税込)備考
ホーム(個人向け)7,100円会社では使えない
ローカル優先 50GB7,075円ビジネス向けの最小プラン
ローカル優先 500GB19,975円
ローカル優先 1TB36,100円
データ追加 50GBごと3,225円使った月だけ

アンテナのキットは標準で38,600円。分割やレンタルではなく買い切りで、お客様の持ち物になります。通信料は月ごとの契約で、年縛りも違約金もありません。

ビジネス向けの「ローカル優先 50GB」は、個人向けのホームと月額がほぼ同じです。違いは、データ量に上限があること(50GBを超えると追加購入か速度制限)と、固定のグローバルIPアドレスが付くこと、ビジネス向けのサポート窓口が使えることです。

キャリア経由が高い理由

通信キャリアが販売する「Starlink Business」は、同じローカル優先50GBで月額9,000円前後ですが、これに月額33,000円のサポートパックが付き、端末は高耐久モデル(約35万円)になります。合計すると、月4万円強と初期35万円。冒頭の「法人向けは高い」は、この数字です。

差額は、電話サポート・請求書払い・高耐久端末の対価です。それが必要な会社には意味がありますが、「光回線が止まった時の予備」として使う小さな事務所には、過剰なことが多いです。

会社で使うなら、こう考える

  • 予備回線として使う(普段は光回線):ローカル優先 50GBで足ります。月額7,075円で、光が止まった時だけStarlinkに切り替える構成にします。
  • メイン回線として使う(光が来ない場所):使う量で決まります。小さな事務所なら月100〜200GB程度のことが多く、50GB+追加購入で月13,000〜17,000円、それ以上なら500GBプラン。月契約なので、まず50GBで始めて2か月見てから調整するのが確実です。
  • 契約は、会社の名義で、会社が直接:Starlinkの規約は、第三者を通じた購入や、第三者への支払いを認めていません。当社も、お客様の代わりに契約したり、通信料をまとめて請求したりはしません。契約はお客様ご自身で行い、当社は設置・設定・切替の仕組み・監視といった技術の部分をお手伝いします。

自社でやってみた結果

当社の事務所は、NTTの光回線とStarlinkの2本を1台のルーターにつなぎ、普段は光を主に使い、光が止まったら自動でStarlinkに切り替わる構成です。月の使用量を測ったところ、Starlink側に流れる量はルーターの振り分けを変えるだけで50GBに収まる見込みが立ったので、ホームからローカル優先50GBへ切り替えることにしました。月額はほぼ同じで、固定IPアドレスが付き、お客様に提案する構成と自社の構成が同じになります。

「光が止まっても止まらない事務所」の作り方は、災害対策・Starlinkのページにまとめています。プランの選び方から、設置、ルーターの設定までご相談ください。

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