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屋外のケーブルが「黒色」である3つの理由

オフィスや家庭内で使うLANケーブルは、白や青、黄色などカラフルですよね。 でも、一歩外に出て電柱を見上げてみてください。電線や光ケーブルは、どれも一様に「真っ黒」ではありませんか?

「汚れが目立たないように?」と思われるかもしれませんが、実はもっと重要な、科学的な理由があるのです。 今回は、過酷な屋外環境で私たちの通信を守る、ケーブルの「色」の秘密についてお話しします。

 

最大の理由は「紫外線」との戦い

屋外ケーブルにとって最大の敵は、雨や風ではなく、実は「太陽光(紫外線)」です。 ケーブルを守っている被覆(カバー)はプラスチックやゴムでできていますが、紫外線を浴び続けると分子レベルで破壊され、ボロボロになってしまいます。

これを防ぐのが、黒色の正体である「カーボンブラック(炭素黒)」です。

タイヤやインクにも使われるこの微粒子を素材に配合することで、ケーブル自体が紫外線を吸収し、内部へのダメージを完全にブロックしてくれるのです。いわば、最強の日焼け止めを練り込んでいるような状態です。

 

熱や劣化からも守る「カーボンブラック」の力

カーボンブラックの凄さは、紫外線対策だけではありません。他にもこんな重要な役割を担っています。

  1.  熱を分散させて「ひび割れ」を防ぐ
    黒色は熱を集めやすい色ですが、カーボンブラックには「熱を均一に拡散させる」という性質があります。 直射日光が当たっても一部だけが高温になることを防ぎ、温度差による膨張・収縮(ひび割れの原因)を抑えてくれます。
  2. 酸化による劣化を食い止める
    プラスチックが劣化する際には「ラジカル」という分子が発生し、これが連鎖的に素材をボロボロにしてしまいます(酸化)。カーボンブラックはこのラジカルを吸収し、劣化の進行を化学的に食い止める働きも持っています。

 

インフラを守る「機能美」

最近では技術の進歩により、耐久性を高めた白い屋外用ケーブルも一部存在しますが、やはりカーボンブラックを配合した黒色ケーブルの圧倒的な耐候性には及びません。

あの黒色は、数十年単位で雨風や太陽に晒されながら通信を守り続けるための、究極の「機能美」なのです。

 

普段何気なく目にしている電線や光ケーブル。 真っ黒なその姿には、皆様のライフラインを途切れさせないための工夫が詰まっています。 私たちも、そんな頼もしいケーブルたちと共に、地域の通信インフラをしっかりと支えてまいります。